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梯の立つ都市 冥府と永遠の花

日野啓三「梯(きざはし)の立つ都市(まち) 冥府と永遠の花」

日野啓三が好き、と言う人になぜか今までひとりも出会ったことがないのだけど、すごく好きな作家さん。彼の小説をいっとき本当にほとんど活字に寄りかかるようにして貪っていた時期があった。文庫化されていない著作が結構あるので、未読のがあと何冊かあるんだけど、地域の図書館で手に入るのはこれがラストっぽい…。

この短編集は主に1990年代後半に単発で書かれた短編を集めたもの。
私小説っぽいものが多いです。(どこまでが作者の実際に経験したことかどうかはわからないけど、東大卒、新聞社勤務、病気、作家、下北沢の家など明らかに設定が日野さんなのでやはり実体験が元なのかな。書き方もエッセイ的だったり。)日野さんの小説では幻想的なものの方が好みなのでこのへんはあんまり好きじゃなかった。そもそも私小説がそんなに好きでないっていうのもある。だけど「闇の白鳥」はぞくぞくした。

この短編集の中では「黒よりも黒く」と「ここは地の涯て、ここで踊れ」が異色。
「黒よりも黒く」は「ハゲワシと少女」でピューリッツァー賞を受賞したことで有名な写真家ケビン・カーターを主人公にしたもの。台本書きのような形式で、主に彼と彼のゴースト(魂、ということらしい)の掛け合いで進む。夜の闇の黒、黒人、逆光で真っ黒に見えたハゲワシ、写真に写り込んだ自身の恐怖の闇の黒さ。黒人大統領が誕生するのを知らないまま、ケビンも日野さんも亡くなってしまった。

「ここは地の涯て、ここで踊れ」は東シベリア海岸沖の北極海、観測所にただひとり残された男を描いたもの。「きのう祖母が死んだ。」とカミュの異邦人みたいな書き出しで始まるけれど、祖母(バーブシュカ)はたったひとりの相棒だった犬の名前。こちらは、文字通り光の射すような希望の残るラスト。


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相棒 DS

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  • 相棒 DS
  • 2009/06/21 6:45 AM

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